2025年04月02日

屋根の種類、劣化、塗装

今月は壁以外の直接雨に当たる面、屋根やベランダのメンテナンスについてです。

屋根は建物の中でも過酷な環境下に置かれている箇所で、一番雨から建物を守ってくれている場所でもあります。

それだけに一番手をかけなければいけない箇所でもあるんですが外壁塗装の際予算の関係やいつも目につかない場所なので次回の塗り替え時でと後回しになるケースが多いです。確かに屋根の下地にはルーフィングという防水性の高いシートがひいてありますがルーフィング単体では雨を防げませんので屋根を構成しているカラーベストや瓦のメンテナンスが必要となります。

では屋根にはどんな種類があってそれぞれどんなメンテナンスが必要となるのかですが。

1、和瓦

 おそらく屋根材の中で一番頑丈です。焼き物ですので色あせがほとんど無いです。欠点は重い事、日本建築や古い家などは断熱に瓦の下に土が敷いてある事も。阪神大震災以後めっきりと瓦ぶきの家が減りましたが、和風の家には一番似合いますね。

 メンテナンスとしては古くなるとやはり割れたりしますし、全体的にずってきたりもします。そんな場合はずれを直したり割れてる瓦は差し替え たりです。また棟(屋根のてっぺんの△部分)に詰めている漆喰が取れたりするので漆喰の詰め替えなどです。塗装もできますが、あまりメジャーではありません。

2,洋瓦

 洋瓦は和瓦と違って瓦の表面に特殊な顔料が塗ってあります。和瓦と違って土などは敷かないのでそれほど重量はかさみません。洋風の家によく合うデザインでカラフルな色が多いです。ただ古くなって顔料が取れてしまうと冬場凍てつくと瓦表面の細かな穴にに水が入り込み入った水が凍ることでだんだんと侵食されて割れやすくなってきます。

 メンテナンスとしてはやはり塗装することですが、洗浄がいい加減だと数年でめくれたり、塗料も特殊な下塗り剤があるので知識と実績のある業者選びが大切です。

株式会社ミナミダが洋瓦塗装でお勧めなのがアステックペイントのエポパワーシーラーとスーパー遮熱サーモSⅰです、コストパフォーマンスに優れ遮熱機能も付いているので弊社ではこの組み合わせをお勧めしています。カラーバリエーションも豊富です。

洋瓦の塗装例です,塗装前はかなり塗膜が取れていましたが、幸い割れているところはなく塗装だけで奇麗に仕上がりました。

 

 

3,カラーベスト

 今一番多い屋根材がこのカラーベストです、特に震災からは屋根の軽量化のためにカラーベストが増えました。メリットはやはり軽い事です。あとメンテナンスもしやすい事も挙げられます。欠点は表面がザラっとしてるのでコケが生えやすく、どうしても湿気が溜まりやすくなっていきます、古くなると洋瓦と同じように凍ることによってダメージが蓄積していきます。

北面は特にコケも生えやすく劣化がしやすいです。

凍結により割れたと思われるカラーベスト、こうなる前のメンテナンスが望ましいです。

 メンテナンスは塗装をするかあまりにひどい場合はカバー工法が挙げられます、塗装は様々な塗装が出ています。一般に対候性はアクリル系<シリコン系<無機系≦フッ素みたいな感じですが、今ならシリコン塗料以上を選んでおけば間違いないと思います。

弊社お勧めのアステックペイントサーモテックシーラー+スーパー遮熱サーモSⅰです。シーラーにも遮熱機能がついているので遮熱効果の高い製品です。

カラーベストの塗装例です。

4,トタン屋根、瓦棒などの板金の屋根など

 最近はガルバニウム鋼板など鉄自体が錆びにくい製品もあります。錆びに強くなったこととデザインの面からも最近鋼製の屋根も増えてきたと思います。ですがやはり年数がたつと塗装面が剥げてきたりしますのでガルバリウム鋼板でも10~15年で一度塗装した方が屋根の寿命を延ばすことになると思います。

鋼板屋根にはアステックペイントサーモメタルプライマー、上塗りにはシャネツテックSⅰがお勧めです。

 

鋼板屋根の塗り替え風景です、この写真は民家ではなく倉庫です。左は塗装前、右が塗装中です白く塗っているのが下塗りでグレーになっているところが上塗りです。鋼製の屋根は熱がこもりやすく夏場屋根裏などはサウナ状態になるのですが、遮熱塗装を塗ると室内温度もかなり下がったとお客様からも好評でした。弊社では倉庫や工場の塗り替えも可能ですので倉庫や工場の塗り替えを検討中の方もお気軽にお問い合わせください。

5,陸屋根、ベランダなど

 鉄筋コンクリート製の建物では屋上がコンクリートでその上に防水処理していることが多いです、また屋根ではないですがベランダもFRP防水などが多いです。屋上は構造上水が溜まりやすく日光にも曝されているので劣化が進みやすく過酷な課環境下にあるといえます。そのためシート防水やウレタン防水など耐久性のある防水が施してあります。ですがマンションなどあまり屋上に上がる機会がない場所などはどうしても目にする機会が少なく、劣化も見落としがちです、過酷な環境ですから下地にもそれなりの防水処理が施してありますがやはり限界があります。逆に雨漏りしだすと高確率で下地もアウトだったりします。

これは鉄筋コンクリートのマンションの屋上のドレン口ですがシート防水が切れて雨漏りがしていましたので剥離した部分を除去してパッチを当てて補修のち全面防水塗装をしました。どうしてもドレン口はゴミが溜まりやすく湿気が切れないので劣化しやすい箇所です。

またこれは木造家屋のベランダです、新築時FRP防水をしてあったのですが、雨漏りはしていませんでしたが表面に細かなひび割れが発生していたのでFRP防水をもう一層施工しました。ベランダも屋根同様絶えず過酷な環境下にあるのでたまに目視して悪いところがないかチェックしてみてください、あとドレン口にゴミなど溜まっていると雨漏りの原因となりますのでそれもチェックしてみてください。

 

このように屋根は普段目につきにくいですが、絶えず風雨に曝され紫外線にも曝され劣化の早い場所ですので早め早めのメンテナンスをお勧めします。