2025年06月05日

外壁がALCで塗装工事を検討中の方へ

建物には様々な外装材が有りますが、今回はALCにスポットを当てて考察してみたいと思います。

まずALCとはどんな物なのか?

 

製造方法

サイディングと同じく工場で一定のサイズで製造されます。特殊な製法でコンクリートの中に細かな気泡を混ぜ込んで作ります。

その細かな気泡のおかげで様々なメリットやデメリットが生まれてます。

昔なるほどザワールドでコマーシャルをしていたヘーベルのパワーボードも旭化成が作っているALCのブランド名です。

メリット

コンクリート製の壁に比べて軽量

あのコマーシャルにあったように水に浮くほど軽量なのはコンクリートの中に細かな気泡があって比重が軽く仕上がっているからです、軽量なことで耐震性の向上にも役立っています。

優れた断熱性能

コンクリートの中の細かな気泡のおかげで一般的なコンクリートより熱伝導率が低く断熱性に優れていて暖房や冷房の熱を外に逃がしにくいです。

透湿性

ALCの建物は外壁と内壁の間に空間がありますが透湿性が良いのでそこに溜まった湿気を程よく吸って外に出したりと湿度の調整もしてくれます。

遮音性

優れた遮音性があるので街中で騒音が多い地域でも室内を静かに保ってくれます、また外壁だけでなくアパートなどの遮音材としてアパートなどの床材にも使用されています。

デザイン性

ALCの表面は建築現場での塗装で仕上げるのですが製造時に表面を削り凹凸をつけて立体的なデザインをつけることで塗装だけでは表現できないような立体的なデザインが可能なっています。

デメリット

このようにメリットが多いALCですがデメリットもあります、細かな気泡が水をよく吸うのでALCを保護する意味で何らかの塗装をする必要があります、また窓廻りやジョイント部はコーキングで防水処理してあるのでコーキングの劣化が進むと雨漏りの原因となります。

ALCの塗り替え時の注意点

新築時はメーカー指定のALCの透湿性を活かした塗料で仕上げるのが通常です。ですが塗り替え時はALCの特性を知らず透湿性の無い塗装を進める業者もあるようなので気を付けないとせっかくの透湿性が失われてしまうので注意が必要です。また塗り替え時コーキングが傷んでいればコストがかかりますが思い切ってコーキングを打ち変えた方が建物の寿命を延ばすことになると思います。

ALCの塗り替えに適きさない塗料

各メーカー様々な塗料が有り選択に迷うと思いますが、まず弾性塗料はNGです、弾性塗料は強力な塗膜で水をシャットアウトしてくれる反面外壁内部から出てくる湿気も通さないので内部から出てきた水分の逃げ場がなく塗膜と外壁の中に溜まってしまいそこから塗膜が剥離してしまいます。そうなってしまうと補修は非常に困難となるので弾性塗料はALCには不向きです。

ALCの塗り替えに適した塗装

最近の塗料は性能も良く、シリコン以上の塗料をチョイスすればまず間違いないと思います。

例えばアステックペイントのシリコンREVO、シリコンREVOなら遮熱性もプラスできますし、厳選された流行色も魅力でコストパフォーマンスの良い塗料だと思います。

これは旭化成パワーボードの新築時の塗装(大橋化学工業株式会社イベリアン)ですが、こういった多彩模様仕上げの場合単色で塗りつぶすのはもったいないので目地部のコーキングが劣化、ひび割れ等していなければクリアー塗装で塗り替えるのも良いと思います。

 

多彩模様の塗り替えにはアステックペイントスーパーSDクリアー無機、水性ですが透明感があり美しい仕上がでお勧めです。またしっとりとした仕上がりの艶消仕様もあります。

このほかにも様々な仕上げにも対応していますので外壁がALCのお宅で外壁の塗装で悩んでいる方、ALCの新設、塗り替えの実績も豊富な株式会社ミナミダへ是非ご相談ください。