2025年05月02日

建物の外装の劣化と原因その対策としての塗装

人が暮らしていく中で主な出費は衣食住と有ります。衣と食は絶えず新しいものを買い替えていくのでほぼメンテナンスという概念が有りません。でも住に関しては購入して終わりでなく多かれ少なかれメンテナンスをしながら使っていくことになります。

ではなぜメンテナンスが必要なのか、そもそも塗装をする意味は?

まず家屋は木や鉄骨を骨組みとして建てられていますが、その周りに屋根や壁など家屋を形作っている外装があります。
外装にはモルタルや鉄、木材、スレート材、焼きもの、プラスチックなど様々な素材が適材適所使われています。
初めから対候性のある表面処理を施してあるものもありますが、恒久的に持つものではなく劣化していきます、劣化が進むと外壁が剥がれ落ちたりしてやがて建物の骨組みまで傷んでいきます、家屋を風雨や暑さ寒さから守っているのが外装材ですが塗装はその外装材の劣化を遅らせるためのものです。よく勘違いをされていく方がおられますが、あくまでも家屋を守っているのは外装材で、もちろん建物の美観という意味もありますが、塗装はその外装材の保護といった意味が大きいです。

建物の劣化の原因にはどんなものが有るのかというと主に
建物自体の歪みやズレ
雨水
紫外線,赤外線
などです。

まず建物の歪みやズレ。
建物は建ってしまうと動かないと思いがちですが木造の場合などは特に建ててからでも木が反ったりして意外と動いている物です。
また地震などがあると大きく動いたりするのでその時に外装もひび割れたりします。耐震構造といわれる家屋でも地震で全くズレが無いわけでなく力を逃がすようある程度動くようになっています、その時に外装材もひび割れたりします。

次に雨水。
1,コケなどが生える、これは外装についた埃などが雨水を吸って、特に屋根などはそこからコケが生えたりします。
2,酸性雨、酸性雨は科学的に外装材を侵します、物が錆びたるするのは酸化現象なので特に鉄部を腐食します。
3,凍結、水は氷ると体積が増えるので冬場など細かなヒビ割れに溜まった水が凍って膨張することでヒビ割れが広がっていきます。
4,雨ではないですが雹、昨年兵庫県南部では雹によって甚大な被害が有りました、余談ですが雹災は地震と同じく天災なので保険によっては保険で回復できます。

次に紫外線、赤外線。
紫外線は日焼けの原因にもなっており専門的なことは省きますが分子レベルで物と物の結びつきを壊す性質があります、紫外線は特にプラスチック製品などの劣化の原因となります、雨樋などは紫外線によって劣化していきます。
赤外線はこたつのヒーターがそれで、主に外装材に吸収されて熱となります、特に屋根などは赤外線の熱を吸収してため込み高温にさらされて劣化していきます。

実際はこれらの要因が重なり合って家屋は劣化していきます、塗装をすることによってこういった劣化を遅らせることができます。

具体的に塗装はどんな効果が有るのか。

建物の歪みやズレに対して。
まず建物の動きを塗装で抑えることは不可能ですが、ひび割れなどはコーキングで埋めた後塗膜の伸縮性によってある程度カバーをします。
サイディングなどでは目地のコーキングが建物の動きをある程度吸収してサイディング自体が割れるのを防いでいます。
塗装のことではないですがモルタルの目地は目地自体が割れることで外壁に掛かる力を受け流すようにできています。

雨水に対して。
どんな塗料でも雨水に対することをメインとして考えて作られていると思います。
まず鉄部には錆止め塗装を施し直接水に触れないようしその上に仕上げの塗装をします。
木部には水が染み込まず、腐食に強い塗料。
スレートやモルタルには細かなヒビ割れにも浸透して水の浸透を防ぐ塗料。
また最近の塗料はコケや汚れが付きにくいものが標準となっています。

紫外線、赤外線に対して。
紫外線。
塗装はわかりやすく言うと色の粉が入った樹脂がシンナーや水に溶けた状態でありますが、塗装を塗ったとき塗膜を形成する過程でシンナーや水が蒸発することで塗料の樹脂の分子同士が結合することによって塗膜を形成していきますが紫外線はその樹脂同士結合を破壊していきます。
古くなった壁を触ると手にチョークの粉みたいなのが付いてきますが、あれは樹脂の成分が劣化して塗料に入っていた色の粉だけが残った状態です。
最近塗料はアクリル塗装からシリコン塗装、シリコン塗装から無機塗装やフッ素塗装へと年々良くなっていますが、これらは塗料の分子結合の強さで、分子結合の強さが耐久性だと思ってもらっていいと思います。

赤外線。
赤外線はイコール熱と思ってもらっていいです。真夏の屋根などは軽く100°Cを超えていますので夏場などは熱がこもって本当に太陽に焼かれている状態です。
夏場は屋根裏など熱がこもってせっかくロフトとかを作っても暑くてとても居れないということもしばしば耳にします。
そこで紫外線や赤外線を吸収せず反射するような遮熱塗料が最近増えました。株式会社ミナミダでもお勧めしています。

このように塗装とは建物の外装を保護する目的で施工するのですが、最近の塗装は耐久性が上がったといっても10~15年に一度はメンテナンスをして建物の内部まで傷んでくる前に早め早めの対策が家屋を長持ちさせることにつながると思います。

株式会社ミナミダでは長年のノウハウを生かしお客様の建物にあったメンテナンスプランを提供させてもらっています、どれくらいかかるのかとりあえず値段だけ知りたいといったお客様もお気軽にお問い合わせください。