2024年09月10日

失敗しないサイディング施工!種類や選び方・注意すべきポイントを解説

失敗しないサイディング施工!種類や選び方・注意すべきポイントを解説

新築時には美しかった外壁も、時間の経過により汚れが目立つようになり、そろそろ外壁の塗り替えを検討しているという方も多いでしょう。その際、もう一つの選択肢として候補に浮上してくるのが「サイディングの張り替え工事」です。そこで今回は、サイディング施工の最近のトレンドや選ぶ際のポイントなどについて詳しく解説します。外壁の補修・リフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

サイディング施工の基本:材料の種類と最近のトレンド

建物の外壁に張る仕上げ用の板材を「サイディング」と呼んでいます。この章では、サイディングに使われる材料の種類と最近のトレンドについてご紹介します。

窯業(ようぎょう)系サイディング

現在、多くの新築住宅や商業施設、公共施設などで採用されているのが窯業系サイディングです。とくに、新築住宅では約75%で使用されています。セメント質原料とパルプや木繊維などの繊維質原料を成型し、高温・高圧の窯で硬化させて塗装した外壁材です。デザインの多様性や防火性能・耐久性・品質の安定性が特徴で、加工や施工も比較的簡易に行えます。湿式工法に比べて工期が短く、メンテナンスも容易です。

金属系サイディング

窯業系サイディングに次いで普及しているのが、ガルバリウム鋼板などの金属を成型して造られる、金属系サイディングです。表面材と裏面材で断熱材を挟んだ三層構造が特徴で、サビに強く、焼き付け塗装により美観を長く保てます。

また、軽量で地震の影響を受けにくいことも特長で、既存の外壁に重ね張りするリフォームにも適しています。高い断熱性能を持ち、寒冷地でも凍害の心配がありません。

樹脂系サイディング

塩化ビニル樹脂を板状に加工したものです。耐久性が高く凍害にも強いため、北米で広く使用されています。サビや腐食の心配がなく、軽量でメンテナンスも容易です。ただし、窯業系サイディングに比べて色やデザインのバリエーションが少なく、日本では取り扱いメーカーが少ないこともあり、あまり普及していません。

木質系サイディング

材料である天然木の表面に塗装を施したもので、木の温もりを感じられる外観デザインが特徴です。しかし、天然木は水に弱く、塗装落ちにより外壁の劣化が進むため、こまめなメンテナンスが必要です。そのため現在では、木質系サイディングに代わって、木目模様の窯業系サイディングが主流となっています。

サイディング材の最近のトレンド

サイディング材のトレンドは、
●長寿命化
●デザインの多彩化
●セルフクリーニング化です。

窯業系や金属系サイディングが主流となり、高耐久性で、塗膜の変色やひび割れに強くなっています。また、雨や太陽光で外壁の汚れが落ちるセルフクリーニング機能の標準化により、新築時やリフォーム後の美しさが長持ちするように進化しました。

サイディング施工のポイント:2つの工法を徹底解説

サイディング施工のポイント:2つの工法を徹底解説

サイディング施工には、2つの工法があります。デザインとは違い外見からはわかりにくいのですが、通気性やコストに影響しますので、抑えておきたいポイントです

「通気工法」の特徴とメリット・デメリット

通気工法は、サイディングと壁の間に空間を作り、通気性を向上させる工法です。具体的には、防水シートとサイディングの間に通気胴縁を入れることで隙間を作るのです。湿気を除去し、建物の劣化を防ぐため、多くのメーカーや施工業者が採用しています。

通気工法は湿気を外に逃がし、防湿・防水効果を高めますが、その反面、外壁の強度が低下し地震や台風に弱くなってしまうのです。また、火災時には通気層が煙突の作用をしてしまい、被害が拡大するリスクもあります。

「直貼り工法」の特徴とメリット・デメリット

直貼り工法は、防水シートの上に直接サイディング材を貼る方法で、施工工程の少なさが特徴です。以前は多くの住宅で採用されていましたが、現在は上述の通気工法が主流となっています。

直貼り工法のメリットは、施工コストが安いことにあります。工程が少なく、技術力もあまり必要ないため、費用を抑えられるのです。その反面、湿気や水分を逃がせないため外壁の劣化が早く、メンテナンスコストが高くなってしまいます。

貼り方の違いも知っておこう

サイディング材の張り方には、
●横張り
●縦張り
があります。かつてはほとんどの住宅で横張りのサイディング施工でしたが、最近では縦張りの住宅も多く見かけるようになりました。

横張りは、通気性が高く、低コストで豊富なデザインから選べます。しかし、つなぎ目が多く使用するシーリング剤の量も多くなるため、縦張りに比べてメンテナンス費用は割高となります。

縦張りは、高い防水性とつなぎ目が少ないことによる低メンテナンスコストが特徴です。また、スタイリッシュなデザインも魅力ですが、デメリットは通気性が低い点です。

サイディング施工のタイミングと注意点

サイディング施工のタイミングと注意点

最後に、サイディング材を使用した住宅にお住まいで、メンテナンスを検討している方のために、メンテナンス施工の適切なタイミングについてご紹介します。

サイディングのメンテナンス周期

サイディングのメンテナンス周期を下表にまとめました。サイディング材により異なりますので、ご自宅に使われているサイディング材の種類を確認しておきましょう。

サイディング材の種類 メンテナンス周期 耐用年数
窯業系サイディング 7~15年 20〜40年
金属系サイディング 10~15年 20〜40年
樹脂系サイディング 10~30年 20〜50年
木質系サイディング 3~10年 15〜40年

メンテナンスが必要となる兆候

外壁の経年劣化により、劣化の症状が現れます。サイディング施工によるメンテナンスのタイミングの判断になりますので、こうした症状がないかどうか日頃からチェックしておきましょう。

サイディングの状態 発生タイミング
色あせや光沢の薄れ 5年経過後
シーリング剤の劣化 5年経過後
チョーキング現象(白い粉がふく) 7年経過後
はがれや膨れ 7年経過後
反り 10年経過後
ひび割れや腐食 10年経過後

DIYはリスクが高い!プロに依頼する理由

サイディングの張り替えは専門技術が必要で、DIYでは失敗リスクが高く、施工期間も長くかかります。失敗すると高額な再施工費用が必要となりますし、高所作業には命の危険も伴います。部分的な塗装や補修はDIYでも可能ですが、家全体の施工はプロに依頼する方が安全で経済的です。

まとめ

今回は、サイディング施工の最近のトレンドや選び方のポイントなどについて詳しくご紹介しました。外壁の塗り替え工事と比較すると、サイディング施工は高額になる傾向があります。しかし、塗り替えでも高品質な塗料を使用すると200〜300万円かかることも珍しくありません。外壁の補修をお考えの方は、外壁塗装に代わるもう1つの選択肢として、資産価値を高めることにもつながる「サイディング施工」を検討してみてください。

兵庫県姫路市にあります「株式会社ミナミダ」は、外壁塗装・屋根塗装をはじめ、リフォーム工事やメンテナンス・外構工事・内装工事を専門に行っています。「お客様に安心してお任せいただける施工品質」をモットーに、徹底した工程管理と仕上がりの点検につとめています。今回取り上げた外壁のサイディング化やメンテナンスをお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。